初飛行から失敗しないすごい練習法があります

ラジコン飛行機で失敗を繰り返してきた人、やってみたいと思っていてなかなかチャンスが無かった人でも確実に短期間で飛ばせるようになる方法があるんです。
最初から飛ばせる人なんてホンの一握り、ほとんどの人が何度も落としてあきらめています。今まで使ったお金を計算してみてください、結構な金額になっているんじゃないですか?それでもエンジンやプロポが残っている人は幸せです。たいていの人はそれすらもこわれてしまっているんじゃないですか?それでもあきらめきれずに毎月ラジコン誌を買って新しいキットやプロポを見ては、いつかはなんて考えているんです。 そこから短期間で抜け出す方法があるんです。それも私が実践してまったくラジコンをやったことのない人間を短期間で最初のフライトから飛ばせるようにしてしまった話だから、ウソ偽りもありません。その話をぜひ読んでください。

あなたが何度も落としたときの状況を思い出してください。まず離陸で機体が走り出して、待てばいいのに機速のつかない内にアップを引きすぎ失速、何の拍子かうまく上がっても左か右へ傾き、それを修正しようとして強く舵を切りすぎ墜落、うまく飛び上がったとしてもあれよあれよという間に遠くに行ってしまって機体の姿勢がわからなくなり上へ下への大騒ぎ、結果パニクって墜落、運良く離陸しても右旋回か左旋回に入ってアップを引いたまではいいけど、エルロンやラダーのカウンターを当てられず巻き込みながら高度を下げながらぐるぐる、あっという間に墜落。結構当たってませんか?ロールをしたけど何回目かのロール中に背面になってダウンが打てなくて、高度が下がってきてパニクって墜落、なんてかなり上級クラス。

これってすべて変化する状況に対してスティックの操作が適切でないことから起こっているのは明らかじゃないでしょうか?これを克服するには黙っていても指が機体の状況に応じて適切に動くまで練習するしかないわけです。でも適切に動くまで実際のラジコン機を使ってやるとしたら何機あっても足りません。指が動くようになる前にお金が尽きるか、興味を失ってしまうか、ラジコンなんてこんなもんかとあきらめてしまうかです。

実はかくいう僕もこの道をたどりました。何度も何度も落とし、そのたびにネジやボルトナットだけが残りその数が情けないことに勲章のようなモンです。やめちゃおうかななんて思っていました。それに飛行機も作り方が悪いのかななんて思ったりもしていました。(実際、最初のころは多分それも重なったとおもいますが・・・)でもある風の強い小雨の降る暗い日に、落ちてもなんとか修理をした機体をもって近くのクラブへ出かけてみました。おそるおそる会長さんにそれまでの話をして、飛ばしてもらえませんかとお願いしてみました。するとちょっとしたチェックの後エンジンがかかり、暴風に近い中ぐらぐらしながらもあがっていくではないですか、そしていろいろな演技までやっちゃうじゃないですか、そして風がいっこうにやまない滑走路に無事着陸して、お~~~この違いはなんだという感じでただただ感動していました。飛行機はとりあえずOKということが明らかで、あとはこの僕の腕じゃないかということがはっきりしたわけです。それからとにもかくにもクラブへ入会し、弟子入りしたわけです。後でわかったことですがそこは日本でもトップのスタントクラブで、恐ろしいくらいの達人の集まりだったのです。ですから手取り足取り教わるというわけには行かず、盗み見しながら聞き耳を立てながらエンジンのことや理論的なことを教わりました。実践編ではクラブ員の方にお願いして、上空へ上げてもらっては少しずつ上空飛行をさせてもらっていました。この上空飛行の最中にもよく打ちミスをして落としました。やっと着陸やってもいいんじゃないかといわれてやってみるとやはり舵を反対にきって落としたり、翼端から落ちたり、脚を折ったりペラを折ったり、アップを引きすぎて失速したり、うまくおろしたつもりでもなぜか滑走路の端にある水溜りなどによく着水していました。やはりすべて状況に応じたスティックワークができていなかったことが明らかでした。それが少しつかめるようになるまでかなりの数の飛行機を落としました。ネジ、ボルトナット、脚やリンケージのピアノ線、折れたペラがただただ多くなっていきました。それでも曲がりなりにも多少飛ばせるようになったのは、たまたますごいクラブが近くにあって理論編は教われたこと、すばらしいクラブ員のヘルプがあったこと(あまりにかわいそうということで見るに見かねて助けてくれただけかもしれませんが・・・)、たまたま練習する極めて広い場所があったこと、たまたま練習する時間が比較的自由に取れた事によるもので、めぐまれていたとしかいえません。こんな人は多分多くはないと思います。

なんとかこんなことをしなくても短期間で最初から飛ばせる(少なくとも暴れずにコントロールしながら上周飛行が最初からできること)ようになる方法はないものかと悩んでいました。これができればもっと多くの人たちがラジコンの世界に戻ってきてくれたり、やろうと思ってくれる人が増えるのじゃないかとおもいませんか?

そんなある日、今年の静岡ホビーショウで、あの有名なヘリの泉水和幸君に久しぶりに会いました。いろいろ話をしているうちに実はね、なんてこの悩み話をしたら、彼が出演したつい先日のNHKの番組で、ある実験をしたという話を熱弁を振るって話してくれました。ラジコンヘリにチャレンジするという番組で、子供達を二つのグループに分け、ひとつのグループにはラジコンヘリのシミュレータで練習を繰り返ししてもらい、もうひとつのグループにはプロポの操作方法を教えた後、後ろに泉水君がつきながらラジコン機を直接操縦してもらうという事をしてもらったそうです。その結果、直接操縦してもらったグループの子供達はホバリングはおろか、傾きも直せず危ういことの連続。一方シミュレータで練習したグループからは最初からホバリングもどきができた子供がたくさん出てきて泉水君も驚いたそうです。だから飛行機の場合も同じだと思うから小林さんぜひ実験してみたら、というんです。それまでシミュレータに関しては僕自身半信半疑で、バーチャルなんて実際とはちがうよとあまりいい感じをもっていませんでしたが、それでも泉水君があまり薦めるものだから、よしやってみようという気になりだしてきました。そうだそうだ、うちには一度もラジコン飛行機を作ったこともなければ飛ばしたこともない内田君というすばらしい実験台がいるいるとおもいながら、泉水君に御礼を言って分かれました。

それから内田君に話をして、まず機体の製作をしてもらうことにしました。選んだのは抜群の安定性で評判をいただいているGlobal社のブルーマックス。40クラスなのでエンジンはOSの4サイクル、FS52S.。仕事の合間を使っての製作なので多少時間がかかったものの2週間程度で何とか出来上がりました。その間、彼にはGreat Planesから出ているReal Flight を練習してもらっていました。画面が驚くほどリアルで、プロポの細かい動きにも画面上の機体は追随してくれます。リアルできれいな画面なのでラジコンをやらない人にも興味を持ってもらえます。しばらくは例によってあっちへ行きこっちへいき落としてばかりでしたが、何度落としても、飛行機は滑走路で離陸待ち状態に戻ります。彼は何機落としたでしょうか?わかりません。おそらく彼もわからないでしょう。それでもそのうちなんとか暴れずに上周飛行ができるようになり、着陸の練習に入っていました。やはり対面飛行の場合の逆打ち、高度とスピードの関係がわからず失速墜落、激突の連続。それでも何回かに一回くらいは何とか地面に降りられるようになっていきました。そこで環境変化を加えてそれがどんなことを引き起こすのかわかってもらうように極端な強さの風をシミュレータでくわえました。風上に向かうとえらい抵抗があり、また風下に向けたとたんすごいスピードで飛行し、着陸などはコントロールがかなり難しくなることなども体験してもらいました。このころには環境変化をはずすと、かなりうまく飛ばせるようになっていました。僕も何年か飛ばしていなかったので陰に隠れてシミュレータで練習したことはいうまでもありません。

機体も完成したようだし、よし初飛行と内田君の実験をしようと思い、つくばの飛行場へ二人で向かいました。7月18日の水曜日、午後2時くらいに芝生が一面にひかれた飛行場に到着。天気は抜群にいい。でも車から降りてみると天気のいい日の午後早くにありがちなかなりの風。ヤバイとは内心思っていましたがそんなことはおくびにも出さず、内田君に指示をしながら胴体に主翼をつけたりしてました。そのとき内田君に「ちょっと緊張するなあ」といったら、「そうですね~~」といいながら顔を見たら青ざめいるじゃないですか、そしてそれを聞いた僕ものどがカラカラ。おいおい僕も緊張してるじゃないか、そうだこの機体も初飛行だし、内田君もはじめてだ。うわ~~~~、大丈夫かよなんて思いながら、少し前重くらいの重心位置を確認し、右左の動きが逆じゃないかをチェック、各舵面の動きの量をチェック、少しアジャスターを調整してOK。お~~そうだ、このエンジン新品だったと思い出し、1タンクくらい慣らしをしなきゃと震える手で燃料を入れ、クランクしてスターターを回すとなんの問題もなくエンジンがかかり、しばらく中速でまわしてからスロー調整。風が強いのでエンストは絶対禁物なんて思いながら少し高めにセット。いよいよですわ。風は相変わらず強いですわ。震える手で燃料を入れ、プロポのスイッチオン、スターターをまわします。エンジンは何事もなかったように快調に回ってくれています。ピークより少し手前にニードルをセットして、内田君に機体を持ってもらい再度エルロン、エレベータ、ラダーの動きをチェック。エンコンを下げて滑走路へ。このころ二人はかなり無口。風上に向けてエンコンハイ、機体はするすると走るだし、4-5メートルもしないうちになんと言うことなく離陸。内田君の「うわー、飛んだ!!」の声。エルロンはトリム右へ2コマでOK,でもエレベータがアップ気味、トリムをかなりダウンさせて一件落着。そこで内田君に「どうだ?」と聞いたら「OKっす」と震える声で、でもやけに自信ありげ。「大丈夫か?」の声もどこ吹く風、内田君が上周飛行をしているじゃないですか?「シミュレータとおなじだー」などとほざきながら、僕の実験大成功です。泉水君ありがとう。かなりの風にあおられながらもちゃんとエルロンを切り、エレベータを使って高度の変化を抑えながら飛ばしているじゃないですか。それも結構、低いところで。風下ではかなり持っていかれる感覚はシミュレータで何度も体験済みなので、手前からまわしてきたり、なかなかの余裕。少したつと安心してみていられるようになってきました。10分以上も飛ばしていたので、そろそろ交代して着陸態勢。こっちのほうが緊張するわ。でもエンコンを下げると自然にゆっくり高度を下げてきます。非常にスピードがのろいので傾きのコントロールはほんとに楽で、エレベータをひきながら芝生にホンワカ降りました。

エレベータのアジャスターを少し調整して2回目のフライトにチャレンジ。離陸や着陸もと思いましたが、かなりの風なのでとりあえず今日は上空飛行のみと決めました。2回目の内田君はかなりの余裕で、ループにも挑戦。難無くこなして相変わらず結構低い高度で上周飛行を続けています。たぶん着陸も何とかできると私は思っていたし、また彼もできると思っていたと思いますが、なにせこの風ではと心を鬼にしておろすことにしました。無事機体を降ろし、後片付けをしながら「どうだった?」ときくと「違和感まったくないすわ」の返事。

どうですか、みなさん?シミュレータだけでここまで来るんですよ、最初から。シミュレータでうまく飛ばせなければ、絶対に実際のラジコン機は飛ばせません。でもシミュレータで飛ばせるようになったら、ほらこのとおり。このシミュレータは3万円弱ですが、何機も落とすことを考えたらあまりに安いです。さらに飛ばせるようになってからでも新しい演技にチャレンジするときには重宝します。スローロールやナイフエッジだって何度落としても大丈夫。何の演技でも怖がらずに大胆に試してみることができます。雨の日だって練習できます。機体もたくさん入っていて好きなものを選んで練習できます。だから一本あれば永遠に“落とす”ことなく使えます。一機5~10万もするラジコン機を一瞬で失うことを考えたらほんとに安く、そして遠回りのようで実は一番早道だってことがわかってもらえると思います。永遠に墜落しないラジコン機を持っているようなものです。なければパソコンだってこの際買ったっていいじゃないですか?ほかにも使えるんだから。機体を作っているうちにシミュレータでスティックワークを練習し、自信がついたらどこかの近くのラジコンクラブに声をかけてください。もう墜落した機体を探しに草深い茂みに入ることも、部品をかき集めることも夢のまた夢になる日も近いです。

詳しいお問い合わせは、下記までお願いします。
info@little-bellanca.com

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